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2018.06.14

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一灸先生に聞いてみました vol.53 五月病 その1「“心”が弱くなる理由」

女性のカラダ

4月に新生活が始まって2か月が経ちました。この時期になると、何だかやる気が出ない、元気がない、風邪を引いた訳でもないのに身体がだるかったり、頭が痛い…と感じる人も多いようです。今回のテーマは、いわゆる「五月病」。五月病ってどうして起こるの? つらいと感じている症状も全部気のせいなの? 五月病のこと、一灸先生に聞いてみました。


春のダメージ、夏の症状
五月病といえば、春から夏への変わり目、ちょうど今頃の季節に見られる不調ですね。以前、「季節の変わり目のセルフケア 春編」でもお話ししたように、春は何かと動きがあって定まらない季節です。冬から夏への転換期でもあるため、普段から大忙しの肝はさらなる激務でてんてこまいになってしまいます。肝は五行色体表で見ると、春と同じく木に属する仲間でしたね。実は、よく登場する五行色体表には、もっとたくさんの項目があります。五行で木・火・土・金・水、五臓なら肝・心・脾・肺・腎、五季なら春・夏・土用・秋・冬。そして、今回の五月病に大きく関わるのが、五神(精)といって、精神を示す項目です。五神(精)は、魂・神性・意智・魄・精志の5つで、春の五神(精)は魂。魂は外的ストレスの影響を受けやすい性質があり、大きなダメージを受けます。次に、夏と同じ火に属する五神(精)の神性とは、心の働きを示すものです。五行陰陽の関係図で見ると、魂は神性を補佐する相乗関係ですから、魂がダメージを受けたまま神性の季節に移ると、魂の力が足りず補佐しきれていないので、神性も存分に力を発揮することができません。ちなみに、5〜6月は五行色体表に当てはめると夏。つまり、動きがあり定まらない春を乗り切れず、ダメージを残したままで夏を迎えてしまうと、本来なら「よし、やるぞ!」とどんどん元気になる季節なのに、その気力が出ない、これが五月病の状態です。

ダメージの残りやすい身体を作っていた?
では、春のダメージはどうして残ってしまうのでしょうか。春、職場や家庭環境、PTA役員など、新しい環境での生活をスタートさせると、誰しもがそれなりのストレスを感じます。でも、このストレスに打ち勝てず、ダメージが残ってしまう人がいます。これには、先天の精、育ってきた環境なども関係していて、一概には言えません。ただ、私はこれまでの経験から、養生不足もまた大きな原因であると考えています。睡眠のテーマの時にセロトニンのお話しをしたことを覚えていますか? 夜更かしをして、朝きちんと起きられないとセロトニンの分泌量が不足してしまいます。セロトニンは自律神経を司っていますから、睡眠不足だと当然ストレスに打ち勝つ精神力も不足します。
また、スナック菓子や甘いものをたくさん食べたり、お砂糖たっぷりの冷たいジュースをたくさん飲んだりといった暴飲暴食や、野菜不足などの偏った食生活も、身体を冷やしたり、臓腑に余計な負担をかけてしますし、当然、五神(精)にも大きく影響します。
五月病と呼ばれる諸症状は精神的な負担の現れです。しかし、気分の問題だけではなく、実際に頭痛、腹痛、吐き気などの身体的な症状も伴います。これは、精神的なダメージを受ける環境を自分から遠ざけるために、身体が不調を起こすことで休息を求めるSOSなのです。ストレスを感じる環境ももちろんですが、日頃の養生不足が自分自身を追い詰める結果になっていないか、改めて生活習慣を見直したいですね。


五月病も、いつも一灸先生から聞いている歪みなどの症状と同様に、身体の内側からのSOSだったのですね。身体は頑張って生命活動を維持してくれているのに、何も知らずに無茶ばかりして、症状が出たら疎ましく思うなんて、自分が人でなしに思えてきました…。食事、早めに取ります。なるべく早く寝ます。あと、寝る前のゲームも控えます! それ以外にも出来ることがあるはずなので、次回、一灸先生に聞いてみます。みなさんも、日常を振り返りつつ、お待ちください。 

話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体術、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。