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2018.05.03

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嬉野茶ば飲んでゆっくりして行きんしゃい(嬉野市)

佐賀iroha-n

佐賀のよかことをご紹介しながら、みなさんと一緒におもしろがりたい佐賀iroha-n。今回はよかもん、嬉野茶です。嬉野は温泉だけでなく、佐賀随一、日本でも有数のお茶処だということ、みなさんはご存じでしたか?


日本の夜明けは嬉野茶から!?
嬉野の街を歩いていると、あちらこちらで目にするのが「お茶」の文字。嬉野の名物、嬉野茶を販売しているお店です。嬉野茶の歴史は古く、室町時代にさかのぼります。1440年、中国から長崎の平戸を経由して嬉野に伝わり、1504年には嬉野茶の代名詞とも言われる釜入り茶を作る設備と技術が伝えられました。その後、佐賀藩の吉村新兵衛が嬉野町の不動山の山林を切り開いて茶の栽培を進めたことで、嬉野はお茶の一大産地となりました。
美味しい茶葉が育つ条件は、朝晩の寒暖差、4〜5月ごろに朝露が降りること、良質な土壌の3つ。嬉野の不動山はアンモニア窒素など茶葉づくりにとって重要な養分が豊富に含まれていて、茶葉の栽培には最適だったのだそうです。現代と違って地質調査もままならない時代に吉村新兵衛が不動山が選んだのは必然か偶然かはわからないままですが、まさに嬉野茶の父、茶祖と呼ばれるに相応しい人だったのですね。その他にも、京都で日本初の喫茶店「通仙亭」を開き、煎茶を庶民に広めた売茶翁も佐賀の出身。日本茶と佐賀の縁は深いのです。

茶祖・吉村新兵衛が植えたと言われる大茶樹は、樹高4.6m、枝張り80平方mのまさに巨木! 樹齢350年余り嬉野茶のシンボルは国の天然記念物に指定されています。

もう少し、嬉野茶の歴史についてご紹介します。長崎の油問屋の娘、大浦慶をご存じですか。あの『龍馬伝』にも登場しましたが、江戸末期の1853年、26歳のときにイギリス、アメリカ、オランダなど世界に向けて嬉野茶を大々的にPRした女性です。3年後にはイギリス商人から72tもの注文を受け、嬉野茶は生糸と並ぶ一大輸出商品となって、彼女も財を成します。彼女は、坂本龍馬や大隈重信など幕末の志士たちを寄宿させたり、資金援助を行っていましたから、もし嬉野茶がなかったら、日本の夜明けはかなり遅れていたかも知れませんね。

手間暇かかった丸い茶
では、嬉野茶はどんなお茶なのか。嬉野茶の最大の特長は、2種類の玉緑茶、ということです。日本茶好きの方はご存じかもしれませんが、一般的な日本茶が細くまっすぐな針のような形であるのに対して、玉緑茶は形がぐりぐりと丸まっていることから別名「ぐり茶」とも言います。

左が蒸し製玉緑茶、右が釜炒り玉緑茶。よく見ると、どちらも勾玉のように丸まっていますね。

この玉緑茶、実に手間暇がかかります。生の茶葉を高温で蒸したあと、熱風に当てて揉みながら徐々に乾燥させていくのが蒸し製玉緑茶。生の茶葉を高温の釜で炒りつけ、よく揉みながら釜の中で乾燥させていくのが釜入り玉緑茶です。この2つの玉緑茶、同じ茶葉でありながら、味も全然違います。蒸し製玉緑茶は鮮やかな緑色で甘みのある、まろやかな味わい。香りも爽やかで、食事中はもちろんですが、お菓子をいただくときにもおすすめです。
釜炒り玉緑茶は金色で香りも香ばしく、中国茶に似た味わいが特長で、食後の口の中をさっぱりとさせてくれます。ただ、釜炒り玉緑茶は年々少なくなり、店頭にもあまり並ばなくなって来ているのだとか。見つけたらぜひぜひ購入して試してみてください。

嬉野市茶業研修施設「嬉茶楽館」で見られる釜炒り茶実演。釜のそばに立っているだけで汗がにじむほど熱いんです!

3度美味しい、全部美味しい嬉野茶
嬉野茶の魅力はそれだけではありません。日本茶といえば、二度ほど淹れたら茶葉が開いて色や味が薄くなってしまうのが一般的ですが、ぐりぐりと丸まった玉緑茶はなかなか茶葉が開かないから、多く楽しめる、いわゆる「煎が効く」お茶なのです。まずは70度程度のお湯を注ぎ、1分ほど蒸らして一煎目。まるでお出汁のようなうまみと甘みが口に広がります。これは、テアニンというアミノ酸によるものですが、高温では味わえないので、お湯の温度にはくれぐれも要注意です。次に85度程度のお湯で二煎目をいただきます。お茶本来の爽やかな香りと苦さを味わえます。そして、三煎目は90度以上の熱いお湯で、お茶の渋みをしっかりと抽出しましょう。この渋みはカテキンというお茶にしかない抗酸化物質の味。うまみや甘みからカフェイン、カテキンといった茶葉の良い部分を全て味わうことができるのは、煎が効く玉緑茶だからこそです。


一煎目


二煎目


三煎目
教わった通り、実際に嬉野茶を三煎淹れてみました。私のようなお茶の素人でも三煎目まで美味しく淹れられて、感動です。

4月1日には、嬉野市うれしの茶交流館「チャオシル」もOPEN!

嬉野茶の歴史や特長を学べるだけでなく、茶摘みや茶染め、お茶の淹れ方を体験できるコーナー(各有料)などもあり、大人も子どもも楽しみながら嬉野茶をグッと身近に感じられる施設です。喫茶コーナーでは地元のお菓子屋さんのお菓子と嬉野茶をゆっくり味わえますよ。

喫茶コーナーのお茶は自分で淹れるので不安でしたが、スタッフの方に教えていただきながら、驚くほど美味しく淹れられて大満足でした。

嬉野茶の魅力を感じていただけたでしょうか。みなさん、ぜひ嬉野に足を運んで、嬉野茶ば飲んで、ゆっくりしていかんですか。


嬉野市茶業研修施設・JAさが 嬉茶楽館(きんさらんかん)
佐賀県嬉野市嬉野町大字岩屋川内乙2713
0954-43-5266
開館時間 8:30〜17:00
体験時間 10:00〜16:00(土・日曜・祝日・年末年始定休)

嬉野市うれしの茶交流館 チャオシル
佐賀県嬉野市嬉野町大字岩屋川内乙2707-1
0954-43-1991
開館時間 9:00〜17:00(火曜・12月29〜翌年1月3日定休)
入館料 大人(高校生以上)300円(団体200円)
小中学生 150円(団体100円)
未就学児 無料
※団体は20名以上