女性のカラダ

一灸先生に聞いてみました vol.28 五十肩 その2 〜無理は禁物。予防もケアも気持ち良く〜

2017.05.25

四十肩なんてないし、原因は加齢に限ったことでもないということがわかって、あまり五十肩に怯えなくてもいいのかも? と希望が湧いてきた前回のお話。すでに経験済みの人も再発は防ぎたいですよね。今回は予防方法やセルフケアについて一灸先生に聞いてみました。

まずは確認。本当に五十肩!?

まず最初に、五十肩かも? と思ったら、かかりつけ医の診察を受けましょう。肩の痛みには思わぬ病気が隠れている場合があるからです。右肩の痛みは肝臓、胆のう、左肩の痛みは心臓が原因という場合があります。それを五十肩と自己診断してしまうと、病気の発見が遅れてしまいます。まずはかかりつけのお医者さんに「左肩が痛いけど、心臓に異常はないですか?」など相談をしてください。そこで内臓に異常がないとわかれば、安心して五十肩のセルフケアに励みましょう。
内臓に異常がないということがわかったら、次におすすめしたいのが操体法です。
操体法をすごく簡単に説明すると、気持ち良い動きをする、ということ。例えば、ストレッチをしていて右より左の股関節が開きにくいと思ったら、多少の痛みを我慢しながらでも左を開こうと努力しませんか? 操体法は、そんなに欲張らず、足りていることを知るという考え方。開きにくい左の股関節は動かさず、開きやすい右の股関節だけを動かします。そうすることで身体の歪みを正し、バランスが取れるようになって、開きにくかった左の股関節も開くようになる、という方法です。前回お話ししたように、身体の声を聞き、痛いことや不快なことはしないというのが重要。具体的には、どんな姿勢でもかまわないので、一番楽で苦痛のない姿勢を取り、自然な呼吸をキープし、ゆっくり動いてみて、一番気持ち良い動きや部位を見つけたら、そのまま思う存分気持ち良さを味わいます。その後、脱力し、楽な姿勢に戻って余韻を味わいましょう。鍼灸院に通えない場合も、操体法を毎日続けることで、身体の歪みは少しずつ改善していきます。

炎症を起こしていなければお灸も可

もちろんお灸も良いですよ。五十肩のケアにおすすめのツボをいくつかご紹介します。ただし、炎症を起こしていたり、熱を持っていると感じる場所へのお灸は控えましょう。炎症が引けばお灸をしても問題ありません。
大腸経
・肩髃(けんぐう:腕を肩と水平に伸ばしたときにできる前身側の凹み)
・臂臑(ひじゅ:肩髃から肘に向かって3寸下)
曲池(きょくち:ひじを曲げた時にできるしわの先端)
小腸経
・臑兪(じゅゆ:腕を下ろした時にできる脇のシワからまっすぐ上がって当たる肩の骨のすぐ下、肩髃の真裏)
・肩外兪(けんがいゆ:肩甲骨内側の頂点の際)
胆経
・肩井(けんせい:乳頭からまっすぐ上がった肩のライン上)
胃経
・足三里
そのほか、肩を動かしたときに痛いと感じる場所にお灸をしても構いません。いずれも左右対象にあるツボですが、右肩が痛ければ右側、左肩が痛ければ左側のツボにお灸をすればいいでしょう。ベースの関元と三陰交も忘れずにお灸してくださいね。
五十肩や骨格の歪みを予防したいなら、左右対称に鍛えられるものを選びましょう。左右対称に身体を動かすスポーツを探すのは意外と難しく、水泳やウォーキングなどが良いと思います。ただ、ウォーキングもそれぞれ歩く癖があって、なかなか左右対称とはいきません。ポールウォーキングは、安全に、左右バランス良く、全身を動かすことができるので効果的です。興味があれば、ぜひ試してみてください。

肩の痛みに病気が隠れているかも知れないなんて、思いもしませんでした。しっかり注意したいですね。暖かくなってきたし、重い腰を上げてポールウォーキングをするのにも良いタイミングかもしれません。次回も美容と健康のために気になることを一灸先生に聞いてみます。みなさんも公式Facebookからお気軽にご意見や質問をお送りくださいね。

話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体法、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。