女性のカラダ

一灸先生に聞いてみました vol.23 顔の肌荒れ その1〜肌荒れの裏に隠れているのは…!?〜

2017.03.09

ほんのり春めいては来たものの、まだまだ寒いし、湿度も低い。季節の変わり目は、お肌の状態も変化するのでお手入れが難しい時期ですよね。ところで、シミや吹き出物、肌荒れも、実は身体の中といろんなつながりがあること、ご存じですか? 今月は「お顔のシミ、吹き出物、肌荒れ」をテーマに、一灸先生にいろいろ聞いてみました。

見えていますか? 身体のSOS

シミは紫外線によって作られるものですね。紫外線を浴びると、肌の中でメラニンが作られてシミとして表面に現れる。ただ、前回お話したように、太陽光は睡眠を司るメラトニンという物質を作るために必要ですし、東洋医学では紫外線という概念はありませんが、太陽光は陰陽の陽の気ですから、日中は10〜15分程度の日光浴も必要です。日常生活から紫外線を完全に排除するのは難しいでしょう。

そもそも、シミになってしまうのは、肝が衰えて血の巡りが悪くなったことによる瘀血が原因。シミのある場所は血の巡りが滞っている、という訳です。10代の頃は代謝も良いし、血の巡りも良い。だからどんなに真っ黒に日焼けしてもシミにはならないですよね。ところが年齢を重ねるごとにシミが出来やすくなるのは、代謝が下がり、血の巡りが悪くなって肝が衰え、紫外線の影響に対抗出来なくなっているから。また、以前、活性酸素についてお話をしましたが、紫外線だけでなく活性酸素もシミを作る原因です。活性酸素は人間にとって必要な物質ですが、必要以上に増えると、身体の中で悪さをしてしまいます。当然、紫外線対策は必要ですが、普段から食事や睡眠などの生活習慣に注意して養生をしていれば、シミは出来にくいのです。

地図を読める女になりたい

前回お話した、時間と臓腑(身体の働き)の関係をもう一度見てみましょう。深夜1〜3時は肝が活発に働く時間。この時間に熟睡をしていないと、身体のエネルギーを肝の活動に集中させることが出来ず、肝が弱まります。最近、夜更かしをする人が多いですが、この時間にしっかり眠れていないと、どんどん瘀血が増えて、やはりシミが出来やすくなります。シミになりやすい体質とそうでない体質もあるかとは思いますが、生活習慣が乱れているのに肌に何の異常もないとなると、むしろ身体の内側が心配です。表面に現れている内、つまり未病の段階でケアをしなければ、大きな病気となるまで身体に負担をかけ続けてしまうことにもなるのですよ。シミの話をしていますが、それだけではなく、吹き出物やカサカサなど、肌に現れる異常はすべて同様です。

もちろん、肝だけではありません。肌に変化が現れた場所から、身体の弱っている部分を知ることが出来ます。それぞれの場所はイラストの通り。例えば、良く耳にする肝斑。これは目の下の一帯、肝と繋がる部分に現れるシミのこと。肝斑は特に女性に多く見られます。閉経や生理不順などホルモンバランスの変化から血の巡りが悪くなることが多いので、出来やすいんですね。肌に現れるシミや吹き出物、カサカサなどの肌荒れは、いわば体内の異常を知らせるSOSであり、肌はその場所を知らせる地図のようなもの。こういう視点で肌荒れを捉えてみると、ケアの方法も変わってくるし、何より身体の声を聞く良い機会になるのではないでしょうか。

 

今回は特に顔についてのお話でしたが、身体のあらゆる場所にも同じことが言えるのだとか。その点についても、いずれ詳しく聞いてみたいですね。それにしても、肝は美容にまで関係しているのですね。「肝腎要(かんじんかなめ)」という言葉の通り、東洋医学的にも西洋医学的にも大切な役割を担っていることを再確認できました。さて次回は、肌荒れの現れた場所で見る、セルフケアのツボを一灸先生に聞いてみます。お見逃しなく!

話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体術、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。