女性のカラダ

一灸先生に聞いてみました vol.22 睡眠 その2 〜末端刺激が眠りのツボ〜

2017.02.23

私たちの身体は、起きている時だけでなく眠っている時も、耐えず頑張ってくれている、ということがわかり、ますます睡眠の大切さを身につまされた前回のお話。アドバイスにあった通り、リラックス出来るよう心がけてはみたけれど、それでもまだ眠れないのよ! という方のために、お灸でのセルフケア方法を一灸先生に聞いてみました。

時間帯と身体の関係

東洋医学における「万物はつながっている」という考え方は、もちろん時間にも当てはまり、23〜1時は胆経、1〜3時は肝経というように、臓腑(身体の働き)とつながっています。この、時間と臓腑の関係は、この時間帯にしっかり眠っていることで、それぞれの臓腑の質を維持したり高めることにもなりますので、意識してみてください。

今回は、いつも目が覚めてしまって眠れないなど、睡眠の悩みが生じる時間帯ごとのお灸のツボをご紹介しましょう。

【23〜1時:胆経】この時間に目が覚めてしまう、という人は足の竅陰(あしのきょういん:薬指の爪の生え際、小指側の角)にお灸しましょう。頭痛にも良いツボです。

【1〜3時:肝経】この時間に眠れない、目が覚めてしまうなら、大敦(だいとん:足親指の爪の生え際)です。腰痛や便秘にも良く、花粉症の時にも紹介したツボです。

【3〜5時:肺経】この時間に目が覚めてしまうなら、少商(しょうしょう:手の親指の爪、外側の付け根)にお灸をしましょう。この時間帯に喘息の発作が起こりやすいのも、肺経とつながっているからです。

【5〜7時:大腸経】この時間帯に目が覚めてしまう、もしくはどうしても起きられないという人には、商陽(しょうよう:人差し指の爪の生え際、親指側の角)がおすすめです。扁桃炎など喉の痛みにも良いツボです。

脳にもつながる睡眠のツボ

今日ご紹介したツボがどれも末端にあることにお気づきでしょうか。末端のツボを井穴(せいけつ)といいます。井穴はお灸が難しい場所でもあるので、手足の爪揉みをするのもいいでしょう。ツボの位置を意識しながら、じっくり揉みほぐしてみてください。

また、時間帯に関わらず、眠りのツボとして有名なのが失眠穴(しつみんけつ:かかとの真ん中)と印堂(いんどう:眉間の中央)です。失眠穴はツボ押しやお灸で刺激してください。印堂は本来、鍼を打つと良いのですが、自宅でのセルフケアでは難しいので、お布団に入ってから、優しくさすったり揉んだりしてみると良いでしょう。

実は、今回紹介したツボの多くが、脳の充血やむくみにも良いとされています。脳が緊張状態にあると眠れないという考え方が、東洋医学では数千年も前から根付いていたのですね。

不眠は、朝日を浴びて目を覚まし、暗くなったら眠る、という本来の生活から遠のいた結果の現代病なのでしょうね。とは言え、忙しいのも事実。眠らなきゃ! と考えすぎて睡眠そのものがストレスにならないよう、“いい加減”に付き合っていけたらいいなぁと思えるお話でした。次回のお話もお楽しみに。一灸先生に聞いてみたいことがあれば、公式facebookからお気軽にメッセージをお寄せください。

 

話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体法、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。