女性のカラダ

一灸先生に聞いてみましたvol.16 風邪 その2 〜高熱、出ましたか?〜

2016.11.17

風邪が万病のもとたる所以が良くわかった前回。しっかり養生して引き切るとしても、風邪のつらい症状とはどのように付き合えば良いか。風邪と上手に付き合うツボを一灸先生に聞いてみました。

「高熱の時はお灸不要」

身体がだるいなど、確実に風邪を引いているのが分かるのになかなか高熱が出ないということがあります。これは免疫機能が弱っていて上手に戦えない状態で、治るまでに少し時間がかかるでしょう。食事や着るものなどに注意し、内と外から身体を温めることが必要です。大椎(だいつい:第7頸椎と第1胸椎の間)にお灸をしましょう。熱を出すために悪寒がするときがお灸をするには一番効果があります。ベースの関元と三陰交にもお灸をします。
高熱が出たらお灸は不要です。悪寒が治まって身体が熱くなりますので、脇の下や大腿部の付け根などリンパが流れている場所に氷のうを当てて冷やしましょう。後頭部やおでこは、熱を下げるのに直接は関係ありませんが、気持ち良いのでおすすめです。この時、保冷剤などを直接皮膚に当てると凍傷を起こす場合がありますので、できれば氷のうなど氷で冷やしたほうが良いでしょう。
高熱が出ないまま治ってしまう場合もあります。ちょっと喉が痛いな、鼻水が出るな、くらいで終わったとしたら、ちゃんと白血球がその場で戦って炎症を起こし、痰や鼻水で異型細胞を排泄して終わったということだから、それでOK。それでも症状を感じたら、今日は栄養のあるものを摂って、早めに寝ようという心がけは必要です。

「くしゃみは鼻、咳は喉」

鼻水が大量に出たり、反対に鼻が詰まって苦しかったりする時は督脈(とくみゃく)です。督脈は尾骨辺りから口元まで真っ直ぐに伸びている流れですが、中でも百会(ひゃくえ)から髪の生え際あたりまでは、鼻に関するツボが並んでいます。鼻水や鼻づまりなどがある場合、この直線上のどこかに痛い部分(ツボ)があるので触ってみましょう。本来はお灸をするのですが、ひとりでは難しい場所ですので、爪楊枝で軽くツンツンと刺激をするだけでも良いと思います。また、鼻は肺経ですから経渠(けいきょ)へお灸しても良いでしょう。くしゃみは鼻水などを出すためのデトックスの症状なので、鼻と同じように考えて問題ありません。
喉が痛かったり、扁桃腺が腫れたり、痰が出る場合、少商(しょうしょう:手の親指の爪、外側の付け根)にお灸をします。本来は鍼灸院で鍼を打つのが良いのですが、自宅でのセルフケアならばお灸でも構いません。あとは膀胱経とも関係があるので、至陰(しいん:足の小指の爪、外側の付け根)へのお灸も試してみると良いでしょう。咳は喉付近で戦った白血球を排泄するためなので、喉と同じ場所にお灸です。

風邪の症状は苦しむのが目的ではなく、デトックスのため。そう考えると、どうしてもつらい時は、それぞれの症状の意味を考えながら、お灸によるセルフケアをするのも良さそうですね。これから風邪が猛威を振るう季節です。まずは免疫機能を下げないためにも生活習慣を見直し、もし引いてしまった時は早めの養生とセルフケア。これで風邪を乗り切りましょう。次回も、一灸先生に身体のこととセルフケアについて聞いてみます。もし聞いてみたいことがあれば、ぜひ公式Facebookからご意見をお寄せください。

 

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話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体法、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。