女性のカラダ

一灸先生に聞いてみました vol.14 季節の変わり目のセルフケア“秋編” その2 〜秋と肺と大腸は繋がっている〜

2016.10.13

夏バテは秋に起こる、という驚きから始まった前回の話。汗をかくことの大切さや、五行色体表とその時の体調や季節の状況を照らし合わせる面白さも教わりました。さて、今回はお灸です。秋までしぶとく居座る夏バテに対処するツボを一灸先生に聞いてみました。

秋は肺に要注意

前回もお話ししましたが、身体を温めることが第一です。湯船に浸かると、いつもの温度なのに熱く感じたり、冷たさが足元から上がってくる感覚があるなど、身体が冷えていたことを実感することがあります。現代人はとにかく冷えています。気温や室温、服装などでの物理的な冷えはもちろん、精神的なストレスでも身体は冷えます。また、秋のうちに冬用の身体を整えなければいけませんが、その際にホルモンの分泌などが活発になり、肝臓が忙しくなります。肝臓が疲れれば、身体のだるさや疲れやすさを引き起こしますし、そもそも肝臓は一年を通してケアしてあげたい場所。そのためにも、ベースのツボである関元と三陰交へのお灸は忘れずに行いましょう。
そして今回のツボは、五行色体表で説明したとおり、五行の金に属する肺経と大腸経をご紹介します。
まず肺経。おすすめは、経渠(けいきょ:手首の内側、親指の付け根から1寸上)、中府(ちゅうふ:鎖骨と肩の骨の接点から1寸下)です。秋は、夏から冬へ気温や湿度が大きく変化する時期。乾燥が進み、高かった湿度もどんどん低くなっていきます。空気が乾燥すると気管が傷つき、その傷を修復しようと白血球などの細胞が集まりますが、働きを終えたそれらの細胞を吐き出そうと、咳が出やすいのです。当然肺にも負担がかかりますし、東洋医学では肺と大腸は繋がっていますので、簡単に言えば腸内環境にも肺の状態が影響されることがあります。肺経のツボにお灸をして、しっかりケアしましょう。

冷たいものの摂りすぎには大腸経

肺経と同じく、五行の金に属する大腸経。大腸をケアしつつ肺のケアにもなるので、肺経のツボと一緒に大腸経のツボも取ります。
天枢(てんすう:ヘソ横2寸)、陽谿(ようけい:手の甲側、親指を反らした時にできる2本の筋の中央)はいずれも大腸経のツボです。冷たいものの摂りすぎによる胃腸の疲れのケアに良いでしょう。それから胃経ですが、vol.06のむくみやvol.10の便秘の時にも紹介した足三里(あしさんり:ひざ下のくぼみから3寸下がった骨の外側)は胃腸を温めるツボなので、同じく夏バテが気になる時にはおすすめです。同じく胃経の気戸(きこ:鎖骨中央のすぐ下。乳頭からまっすぐ上に上がって鎖骨にぶつかる部分)は、気の扉というその名の通り、呼吸器系のツボです。秋は喘息の発作が起きすい季節なので、喘息の症状がある人は試してみてください。ただし、喘息は副交感神経が優位に働くことで発作が起きやすくなります。温めると副交感神経が優位に働いて、発作がひどくなる可能性がありますので、念のために発作時を避けてお灸しましょう。

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話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体法、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。