女性のカラダ

一灸先生に聞いてみました vol.11 ホットフラッシュ その1 〜つらいほてりの影に潜む、意外な存在〜

2016.09.01

今月のテーマは、大人の女性が少なからず抱える更年期障害の様々な症状のひとつ、「ホットフラッシュ」です。季節に関係なく襲ってくる、のぼせや火照りは、体力だけでなく、精神的にもダメージが大きいもの。まずは、ホットフラッシュに悩む女性の体内で何が起きているのか、一灸先生に聞いてみました。

サビが明暗を分けていた!?

更年期障害とは、更年期と言われる40代から50代後半にかけて生じる不定愁訴の一般的な呼び名です。ホルモンのバランスの変化に伴うものと考えられ、その症状は千差万別で更年期障害を経験した人にしか理解してもらえない、というつらさがあります。今回のテーマであるホットフラッシュ(のぼせやほてり)についても、更年期障害を自覚している全員に起こっている訳ではありません。ホットフラッシュの原因は不明な点も多かったのですが、実は、ホットフラッシュが起こっている人とそうではない人の体内に著しい違いがありました。
皆さんは、活性酸素をご存じでしょうか。すごく簡単に言ってしまえば、体内を酸化させる有害物質です。活性酸素は、体内で酸素を使って代謝すると必ず発生する副産物。つまり絶えず体内で生じていて、白血球のなどと同じ免疫機能の一部として、体内に入り込んだ細菌を攻撃するなど、実は必要な物質です。ところが、活性酸素が必要以上に発生すると、細胞を酸化させる、つまり錆びつかせて免疫力を減少させ、がん細胞を活性化させるなどの有害物質となってしまいます。体内が錆びるというと美容に結びつけてイメージされる方が多いと思いますが、実は健康状態にも重大な悪影響をもたらします。漠然と「被曝は怖い」と言いますが、なぜ怖いのか。放射性物質を浴びると、活性酸素が体内で驚異的に増殖し、体内を一気に錆びつかせてしまうからです。
この活性酸素がホットフラッシュを引き起こす原因のひとつであることがわかってきました。

入れない努力と入れる工夫

ホットフラッシュには、血液の酸化ストレスが大きく関与しています。ホットフラッシュを起こしている人は、体内の細胞にもともと存在する抗酸化物質が減少しているため、血液の酸化度がとても高い。つまり活性酸素を抑えきれていないという訳です。
では、活性酸素が過剰に発生する原因は何か。さきほどの被曝は極端な例ですが、体内が酸化する原因は私たちの身近にたくさんあります。
・喫煙
・紫外線
・精神的ストレス、睡眠不足
・食生活の乱れ
まずは喫煙。体内に有害物質を大量に吸引する訳ですから、活性酸素も大量に発生します。ホットフラッシュでお悩みの方は、ぜひこの機会に禁煙を試みてください。紫外線は、肌だけでなく目からも体内に侵入します。ですから、外出時は日焼け止めや日傘などと一緒にサングラスも携帯して、目を守りましょう。イライラしたり、夜更かしすることも活性酸素を増やす原因です。また、食生活では、インスタント食品やスナック菓子などのジャンクフードはもちろんですが、小麦粉や上白糖、白米などのいわゆる白い食品、サラダ油なども食べ過ぎると体内を酸化させてしまいますので、摂りすぎには注意したいですね。
反対に、緑黄色野菜を始めとする抗酸化作用の強い野菜や果物などの食品を積極的に摂ったり、味噌、豆腐、納豆といった良質なタンパク質もとるように心がけると良いでしょう。海や山などに出掛けて自然に触れることは、ストレスを発散出来たり、活性酸素を除去するマイナスイオンも浴びられるので一石二鳥と言えるかもしれません。もちろん、紫外線対策は万全に、ですよ!
ホットフラッシュ

話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体法、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。