女性のカラダ

一灸先生に聞いてみました vol.05 〜東洋医学でセルフケア入門 その5〜お灸はお仕置きにあらず〜

2016.06.16

ストレスや生活習慣の乱れなどで肝が弱りがちな現代女性。その結果引き起こされる不調の改善方法として、三陰交と関元、この2点のツボへのお灸が女性のセルフケアのベースになる、というのが前回までのお話です。
でも、鍼や指圧ではなく、なぜお灸がおすすめなのでしょうか。今回は、お灸についていろいろと一灸先生に聞いてみました。

なんと、治療のための火傷だった!

鍼、指圧、お灸は、いずれも中国が発祥ですが、その場所に違いがあります。南部の暑い地方で鍼、中部地方で体操や按摩などのマッサージ、そして北部の寒い地方で行われていたのがお灸。もともとお灸は、ツボに火傷を負わせ、その傷を修復するために免疫力を集中させることでツボを刺激することが目的でした。寒い地方の人たちは、陰陽の陽の気を補うためにツボを熱したのではないでしょうか。鍼やお灸が発祥してから何千年も経った現代の日本人は、冷房も完備され、季節に関係なく冷えを抱えている状態。さらに筋肉量の少ない女性にとっては「温めること」が重要です。もちろん、治療室では鍼や指圧などの治療も行いますが、セルフケアということであれば、私はやはりお灸をおすすめします。

熱そう、怖い、と遠ざけないで

ツボの場所は「くるぶしの頂点から指4本分」や「ヘソ下3寸」と表現します。ツボを探す時は自分の手を使って測るのが原則。3寸は人差し指から小指までの指4本分の距離を言い、2寸なら人差し指から薬指まで指3本分の距離、1寸なら親指1本の幅。もし自分以外の人にツボを探してもらうときは、指の太さが違うので注意が必要です。
次に、お灸の選び方ですが、市販のどんなものでも構いません。初心者用の熱の弱いものなどから始めてもいいでしょう。我慢できないほど熱いと感じたら外してしまっても大丈夫。熱くて続けられなくなるくらいなら、優しい刺激でも続けることが大切です。もしお灸の刺激をまったく感じられないようなら、もう少し強いものを、というように自分にあったものを選んでみてください。お灸は1日に1度で十分ですが、続けてやりたい、と思った時は2回ではなく3回、必ず奇数回になるようにします。
ただ、ツボ周辺が腫れたり炎症を起こしていて熱を持っている時と、自分自身が発熱している時はお灸を控えましょう。
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<お灸の方法>
・ツボの場所は自分の手で測る
・熱かったら外してO.K.
・続けてお灸したい場合、回数は奇数
・自身やツボ周辺に熱がある場合は控える

話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体法、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。