女性のカラダ

一灸先生に聞いてみました vol.48 お灸の話「まだまだあります、お灸とツボのQ&A」

2018.03.22

こんにちは、桜が待ち遠しいですね。さて、前回に引き続き、あちこちでご質問いただくお灸の基本をご紹介するQ&A。みなさん、お灸の準備はよろしいでしょうか? では今回も一灸先生にお灸とツボの基本について聞いてみました。


「うちの子もお灸して良い?」「灸あたりって何?」
Q.お灸は何歳からやるものですか? 子どもにお灸をしてもいいのでしょうか?
A.小学校の高学年くらいからはいいでしょう。やさしいタイプのお灸から始めてあげてください。大人も子どももツボの位置は一緒です。ただ、ツボを探す際は注意が必要です。ツボは骨度法と言って、本人の手でその位置を測るという決まりがあります。例えば、三陰交を探す場合も内くるぶしから指4本分上、と言っても、人によって指の太さが違えば、行き着く場所も違ってしまいますよね。お子さんにお灸をする時は、お母さんなど大人の手ではなく、本人の手で測ってあげてください。

Q.お灸するのに効果的な時間帯はありますか?
A.効果的な時間帯ではなく、お灸しないほうがいいタイミングというのはあります。結論から言うと、食事入浴、運動の前後1時間はお灸をするのには適していません。例えば、汗をかいていたり、お風呂上がりで湿っていたり、通常とは違う皮膚の状態でお灸をすると、感覚が違うので火傷をしてしまうことがあります。食後もあまりよくないのですが、それは内臓が消化のために一生懸命動いているときに、その流れを変えてしまう、つまり消化の邪魔をしたくないからです。お灸や施術などの治療は、実は受けている人も体力を使っています。横になっているだけのつもりでも、身体は治療に反応して変化を起こし、治ろうしますよね。その変化を起こすのにはエネルギーを使います。だからお灸の後も、体力を使う運動や入浴は控え、身体を休めましょう。食事も控えたほうがいいですね。お灸の後に寝てしまうのは問題ないですよ。

Q.灸あたりという言葉を聞いたのですが、どういう状態になるのでしょうか?
A.イメージとしては温泉での湯あたりに近い感じでしょうか。気持ちが悪くなったりお腹を下したり、場合によっては嘔吐してしまうこともあるようです。「お灸をしたことで却って症状が悪くなっちゃったかも」と驚く人もいますが、この際、発熱を伴っていなければ、私は好転反応だと判断して様子を見ます。好転反応は、治療を受けて身体が変化を起こす過程で起こる一時的な症状のこと。文字通り良くなる過程での反応です。1〜2日様子を見て、全く改善されない、もしくはどんどんひどくなる、という場合には病院で受診したほうがいいと思いますが、そうでなければ心配ないでしょう。好転反応が治るまで様子を見て、治ればまたお灸をしても大丈夫です。そこでまた調子が悪くなるようであれば、体調や体質の問題かもしれないので、近くの鍼灸院で相談してみてください。

「お灸のNG」「ツボの探し方がわからない」
Q.お灸は誰がどこにしてもいいのですか?
A.お灸にも禁忌はあります。場所で言うと、一般的に、炎症を起こしていたり、腫れていたり、熱を持っている場所、擦過傷などの傷にはお灸をしてはいけません。あと、おへそに直接お灸はやらないほうがいいですね。間接的にじんわり温めるのは問題ありません。顔もお灸は避けたほうがいいでしょう。顔に何かしらの症状があった場合は、経絡で繋がった顔以外の別のツボを使えばいいと思います。顔には膀胱経、胃経、胆経、大腸経、小腸経、大体の経絡が通っていますから、身体のいろんなツボで代用出来ます。
お灸をしてはいけない人もいます。小学校低学年までの小さな子ども、高熱がある人はお灸はしないでください。それから、糖尿病の人、その他の持病がある人はかかりつけの医師や鍼灸師に相談してください。

Q.ツボの位置を勘違いして全然違う場所にお灸をしてしまいました。関係ないツボにお灸をすると身体に良くないですか?
A.問題ないですよ。ツボの場所を覚えるのは難しいですから、慣れるまでは記事を見ながら、探し方や場所を確認しながらお灸していいと思います。三陰交と関元は毎日必須のベースですから、ツボの位置を覚えてくださいね。

Q.ツボの探し方がよくわかりません。自分で探した場所が正しいかどうか、どうやったらわかりますか?
A.ヘソ下3寸と言えば、おへそから自分の人差し指から小指までの4本分のことですが、そこが正解かどうかを調べたい、ということでしょうか。切経(せっけい)という方法がおすすめです。目当てのツボの位置に大体の見当がついたら、そのあたりを親指と人差し指で小さくつまんでみてください。つまみにくかったりチクっと痛い場所があれば、そこが治療を必要としているツボです。試してみてください。

Q.ツボによってはお灸よりツボ押しのほうが効果的、などの違いがありますか?
A.本来のお灸はツボを意図的に火傷させて免疫(白血球)を集中させることが目的でしたが、時代を経て、その目的は温熱によって血流をよくさせることへと変化してきました。ですから、鍼灸院での治療方法は別として、セルフケアの観点から言えば、血流を良くするための刺激の方法としては、お灸でもツボ押しでも良いと思います。ただ、以前からお話ししているように、痛みを我慢してグイグイ押すようなマッサージは、私は良いと思いません(足裏は別)。丁寧にマッサージすれば、痛くない、気持ち良い程度の刺激でも十分に血流は良くなるはずですよ。


みなさんのお灸とツボに関する疑問、解決したでしょうか? お灸の方法がわかっても、「これで多少無理をしても大丈夫♪」ということではありません。どうしても無理しなきゃいけない! と思った時は、なぜ無理しなきゃいけないの? 本当に?? と立ち止まって自分に聞いてみませんか。身体の声に耳を傾けること、本当の自分のペースを知ること、作ること、大切にしたいですね。来月もみなさんのお役に立てることを一灸先生に聞いてみます。ご相談や疑問があればお気軽に公式Facebookまでメッセージをお送りくださいね。お待ちしています。

話 一灸先生(治療室一灸 院長 森川まこと)

文 金子未和

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一灸先生
治療室一灸 院長 森川まこと
鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師、障害者スポーツ指導委員。鍼灸、マッサージのほか、操体術、ホメオパシーなどを用い、患者の状態や希望に合わせた治療を行う。地元はもとより遠方から通う患者さんも多く、「一灸先生」の愛称で親しまれている。